職場でのストレスとは

職場で働く事で生じるストレスを発散させるメカニズムは、男女間で違いがある。

職場というのは、伝統的に男性的な環境だ。競争、目標の遂行、リスクと責任といった事項は、男性ホルモン・テストロンを作り出して男性のストレスを軽減させる。

ところがこのテストロンは、女性のストレスは軽減しない。女性が充足した生活を送るためには、女性のストレスを低減するホルモン物質・オキシトンを作り出す時間を、仕事以外に持つ事が必要となる。

マッサージを受ける、散歩をする、ペットを飼う、旅行に出る、友人と仕事以外の話をする、子供の面倒をみるという行動は、気持ちを和らげ、オキシトチン値を上げる事に有効だ。そしてそれは、同時にフェロモン値を上げ、男性の注意を引くことにもつながる。

著書「ベスト・パートナーになるために」でも有名な、アメリカの著名な心理学者ジョン・グレイ博士は、上記のように語っている。

男性に仕事第一主義の人が多いのは、先ほどのホルモン物質・テストロンが大きく関係しているからであろう。男性の場合は、仮に仕事詰めとなってもストレスを発散する事が可能できる。しかし、女性の場合はそうではない。

一般的に、女性が男性よりコミュニケーション能力が高いのは、コミュニケーションをとる事自体が好きであり、その事が女性ホルモン・オキシトンを作り出し、ストレスを解消する働きがあるからだ。井戸端会議は、ストレスを発散させるためにも有効な社交場なのだ。

また、女性と上手くコミュニケーションを図るためには、「聞き上手になる事」が必要だと、よく言われる。

女性の相談にのる際も、問題解決を目標とせず、ただ聞いてあげるだけでも効果があるらしい。すなわち、相談のテーブルにつき、話してもらうだけで、女性のストレスが発散され、問題解決に向かうというのだ。とは言っても、聞いているふりは、逆効果であろう。その事がばれた時には、痛いしっぺ返しをくらう事となる。

また、上記のホルモン物質・テストロンは、代表的な男性ホルモンなので、性とも密接に関係している。男性は女性の5～10倍のテストステロンを持ち、女性の3倍性に興味・関心があるとも言われている。この事は、男女がお互いの行動を理解するうえでも知っておくべき事だろう。