年収をあげる方法とは

転職の際に年収をあげる方法について考えたいと思う。

仮に、現在の年収を５００万だとしよう。

その際に、転職で年収を１．５倍の７５０万するにはどうすれば良いか。

正解は、

エージェントに提出する希望年収フォームに、７５０万と記入する事だ。

というのは正しい答えだが、誤解があるといけないので、その事はいったん忘れて良い。

年収をあげるには、エージェントと相手企業を納得させるだけのロジックが必要となる。

その際の判断基準、主張根拠は、主に現在の年収となる。

同業もしくは同職種に転職する際は、現在もらっている年収５００万は、死守して良い数字だ。

だから、

転職して、年収ダウンなんてありえない。本当は、もっと多い賃金をもらえるだけの貢献を会社にしてきたのに、会社自体の業績が悪かったので、５００万に甘んじていただけだ。５００万だけは絶対に譲れない。

という主張は妥当性がある。

更に、会社のベースアップ（ベア）が毎年５％だから、今の転職時期を考えれば、その分を折り込んで５％アップの５２５万。

それと、会社には報告していなかったけど、最近こんな資格も取得した。だから、あわせて１０％アップの５５０万。

というように、１０％アップ位までは、妥当性のある数字として認められる事と思う。

ここで、注意したいのは、基準はあくまで年収ベースだという事だ。

例えば、基本給は月２０万だけど、諸手当と残業代を合わせればトータルで年収５００万をもらっているという状況であるとすれば、現在の年収は５００万だと主張して良いのだ。

という事は、昨年は年収４００万、今年は残業を頑張ったから６００万、来年はそれほど残業しないだろうから５００万だという場合には、６００万をもらっている時が、転職する際には都合が良いという事になる。

それと、業界内の他社比較もしておくと良いだろう。

今の会社は業界No.1の対外評価を得ているのもかかわらず、給料水準は業界２０位だ。というような場合は、そのあたりの情報も仕入れておく価値がある。そこから上手いロジックを作りだせれば、その主張が認められる可能性はある。

いずれにしても、「現在の年収は、企業から適正評価を受けた結果である。」という事が前提になっている。

という事は、

「転職で年収をあげる最善の方法は、現在の年収をあげる事である」

という事になる。

これは、ある意味良い事だ。転職前の会社でこなした仕事が、転職後も一切無駄にはならない事を意味する。人生に無駄は無いのだ。