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マクドナルドの、「ク」にアクセントをつけて「マクド」。
タクシーの、「ク」または「シー」にアクセントをつけて「タクシー」。
このように発音する関西人の感覚には、正直馴染めない部分がある。
何故、そこまで頑なにコテコテなのか。
何故外来語に対して、ネイティブの語感に逆らったアクセントやイントネーションをつけるのか。
マックの方がお洒落で言いやすいのに、何故敢えて「マクド」と言うのか。
実はこれは、関西弁では、名詞のイントネーションは、2音節目と3音節目に置くことが多く、関西人は、そのイントネーションの語感がしみついている事に起因する。また、マクドナルドが「マクド」なのは、3音節が関西人のお気に入りだからだ。
アホカ
ホンマ
関西弁がパワフルなのは、イントネーションの位置を真ん中から後方に置いているからだ。また、標準語の場合は、音の高低、すなわちイントネーションが言語の構成要素だが、関西弁の場合は、音の強弱すなわちアクセントも重要な言葉の要素として入ってくる。
これらを僕は、「関西人は裏でリズムをとる」、「関西人はシャッフル好きだ」と分析している。
一方、標準語によくみられる、一音節目にイントネーションのある言葉は、尻すぼみな印象になる。迫力はつけにくく、上品だとも言える。だから、ヤクザ映画には関西弁が適するのだ。
これらは、僕が関西に転校して来て暫くした時に、発見した法則だ。
この法則さえ知っていれば、後は例外の単語だけを憶えれば良いという事になる。
とはいっても、普通の人は自分の言葉を分析したりはしないから、関西の人に関西弁を習おうとしても、自分達の言葉の法則性に気づいている関西人はいない。
自分の言葉のイントネーションの法則性が簡単に解るくらいなら、栃木の人も上京してすぐ、訛りがなくなるはずだ。
ただ、知っている事と、実践する事はまた違う。
タクシーを「タクシー(シーにアクセント)」と言う事は知っているが、喉元まではくるけど、やっぱり言えない。意識すれば意識するほど言えなくなる。
それは自分の中で、
俺はそんな「コテコテキャラ」じゃない、
と思ってるからなのかもしれない。
「茶ぁ、シバコカー」
位の思い切った言葉なら、面白がって勢いで言えるのだが。
しかし、自分の中で出来上がっている言葉のイントネーションを、意識的に変えるのは、かなり勇気がいる事だ。しかも、標準からそれ以外に、わざと乗り換えるためには、まず自分自信にその必然性を納得させる必要がある。なぜ間違った日本語に、わざわざしなければならないのか、という事だ。
だから、
タクシーを「タクシー(シーにアクセント)」
とだけは、よう言わんかったわ。