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この転勤のカテゴリーは、最初から予定していたものではない。
実は、軽い気持ちでこのサイトを作り始めた。少なくとも、ヘビー級のサイトにするつもりはなかった。
しかし作っていくうちに、転職のサイトであれば、転勤の事も語らなければいけないな、と思った。
人材紹介会社の社員や、転職を考えている一般の人には、この発想はあまり無いのではないかと思う。
有名企業への転職が成功するか否かというような時に、そんな事はどうでも良い事だ。
転勤の事は、その時になって考えれば良い話だし、今まで住んだ事の無い所に、会社の費用負担で住めるんだから、まあ良いか。そこそこワクワクする話だと、考える人も多いだろう。
でもこの問題は、すごい重要な事を含んでいると思う。
まず最初に、転勤で苦労するのは、親ではなくて子であるという事を知らなければならない。
しかし最初に断っておくが、僕は転勤評論家ではない。僕はこの問題について、今まで誰にも語らなかった。思い出すと、気分が滅入るからだ。
親に話したり、相談した事もない。悲しませてはいけないと思ったからだ。
だから、自分の心の内に封印しておけば良いと思っていた。自分が苦しんだ心の問題を、他人にさらす事は勇気も要る。だから、これまでは、誰かに質問をされる事があっても、のらりくらりとかわして来た。他人に一番触れられたくない事でもあった。
ところが最近は、ブログという便利なツールが、普及してきた。ブログの良いところは、ある程度の匿名性を保てるところだ。自分のプライバシーを犠牲にせずに、恥ずかしい事を告白できる。
それでとうとう、この問題に、正面から取り組むべき時が来たんじゃないかと思った。このまま自分の胸の内にしまっているままだと、単に自分が苦しみ、他人を傷つけてしまったという事実が残るのみだ、という事に気が付いた。
ブログを通して、自分の経験してきた事、感じた事、思った事を語れば、他の人に共有体験をしてもらう事が出来る。これから転勤をするという人がいれば、どういう状況が起こり得るかを知ってもらう事ができる。知っていれば、対策を立てる事ができる。親が子に、転校生の気持ちを教えてあげる事ができる。友達に優しくする事の素晴らしさを、教える事ができる。自分自身が、友達の素晴らしさについて、考える機会を持ってもらう事ができる。
そう思ったら、なんだか元気がでてきた。勇気がわいてきた。体の奥底に、熱い物を感じた。
「本当の悲しみを知らない人に、本当の喜びは分からない。」
そんな言葉もある。しかしこれは、悲しい実体験が必ず必要だという意味では無いだろう。
疑似体験をすれば同じ事だ。僕は、人間は全てを実体験をしなければ物事の本質が理解できないような、愚かな存在だとは思っていない。
その為に、本がある。講演だってある。愛や友情をテーマにした素晴らしい映画もある。
でも、それらを見た記憶はやがて消えていくだろう。映画を見た時に感じた衝撃、メッセージを、いつまで心の中に留めておく事が出来るだろうか。映画を見終わった後に、その時感じた事、学んだ事をノートに記す人が何人いるだろうか。所詮、娯楽という位置づけなのだろう。
でも、ブログなら、いつでも見る事ができる。その時感じた事を、いつでも感じ取る事が出来る。そういう意味では、ブログは優れた表現媒体だ。
だから僕は、このブログを通して、僕なりのメッセージを、皆さんの心に届けたい。今まで封印してきた心の扉を、少しづつ開けていきたいと思う。
これは、僕にしかできない事かもしれない。実体験した者のみが語れるオリジナルな体験談であり、感じた事であり、日本の社会への問題提起だ。
たとえ少人数でも、僕のメッセージが心に響く人がいてくれたのなら、僕が経験し、そして勇気を出して、ブログで語る意味があったのかなと思う。
そして、そういう人がいてくれたのなら、僕が傷つけてしまった人達も、少しは僕の事を許してくれるかもしれない。