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履歴書とは、人生の集大成を表すプレゼンテーション資料である。
ただ、履歴書にあなたの全てを表現する事が、最善の策だとは限らない。
そもそも、履歴書を作成する目的とは何だろう?
これは、応募者の立場からすれば、書類選考を突破し、次の面接や筆記試験の段階に持ち込む事だ。
120%非の打ち所の無い学歴や経歴、資格やスキルを持っている人の場合は、普通に書けば大丈夫だろう。しかし、職歴やスキルがちょっと不足しているかなという場合には、ひねりを加える事も考えてみて欲しい。
勿論、ひねりの前に、職歴を的確に客観的に魅力的に表現する事は、当然必要だ。業歴に具体性を持たせるために、数字で表せるものは、数値化する。業歴詐称もご法度だ。
では、学歴と職歴の欄はそのように埋めるとして、フリーエリアはどのように書けば良いのだろうか。
結論を言うと、人事と採用部門の担当者に、「この人と会って話をしてみたい。」と思わせるような履歴書にすれば良いのだ。
では、どうすれば、人は人に会いたいと思うのか。
考えてみて欲しい。
考える事自体に、そして、そのプロセス自体に意味がある。
だから答えは言わない。
でも、ちょっとだけヒントは出す事とする。
ここから先は、心理学や、マーケティング理論、男女の恋愛論も関係してくる。
例えば、TVのコマーシャルを例に考えてみよう。
「この商品は、新開発の特殊成分を25%使用しています。更に特許成分を10%加え・・・・・」というような商品説明で始まる、テレビCMを見た事があるだろうか?
メルセデス・ベンツのTV-CFを思い出して欲しい。イメージでふわ~っと入ってきている。売っているのは企業の理念だ。決して商品説明はしていない。「買って下さい」という言葉もない。
次に、男女間の問題で考えてみよう。
好きな異性が出来て、告白するとしよう。次に会った時、開口一番、「好きです」と、ストレートに言う事が最も効果的な方法だろうか?
何かしらの演出を加え、タイミングを図り、場合によっては間接的な表現を使うのではないだろうか。その方が数パーセント、より成功する確率が高いはずだ。
履歴書は、プレゼン・シートであり、自身の広告である。
何故、テレビ・コマーシャルが直接的なセールスを避け、我々が愛の告白をする際も、演出を加え、間接的な手法をとるのか?
実は、人は、直接的な売り込み、セールスを拒否する傾向がある。人事担当者は、採用をする事が仕事だから、売り込みを受ける事自体への拒否反応は少ないかもしれない。しかし、深層心理の中では、そういう心理も働いているはずだ。しかも、人事担当者は、好きですという告白を毎日受ける事が当たり前の、高飛車の美人さんなのだ。であるならば、単に「私は、優れています。それに貴社の事が大好きです。やる気もあります。是非採用して下さい。」と言うのでは、あまりに恋愛下手なのではないかという事になる。
要は、「履歴書で判断を下さずに、会って話をしてから決めようかな。」と思わせれば良いのだ。そのためには、履歴書の中に、「続きは面接で」というエッセンスを折り込むのだ。履歴書で不採用にしてしまうと、後で後悔するのではないか、面接をしてから判断すれば良いではないかと思わせる訳だ。
そうすれば、面接官は、あなたに会わなければ居心地が悪い、会わずにいられないという感情を持つようになる。その結果、是非面接に来てください、という通知が来る事となる。
勿論、「続きは面接で」と書く事は、全くもって賢明ではない。
私が言っているのは、テクニック論ではない。
このような演出が出来る人は、仕事も当然出来る人のはずである。応用力があり、機転が利いて、相手の気持ちもわかる人は、企業が望む理想的な人材だ。
面接まで行ったら、もうこっちのものだろう。
えっ、自信が無い?
では、それについてはまたの機会とする。