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面接での自己アピールの達人を、セールスマン以外に挙げるとしたら、
それは有能な弁護士となるだろう。
「マックコーヒー訴訟」を知っている人も多いと思う。
マクドナルドでコーヒーを買った老婦人が、カップのふたを開けようとしたところ、誤って中身をこぼしてやけどを負ってしまい、「コーヒーが熱すぎたからだ」とマクドナルドを訴えて、286万ドルもの多額の賠償金を勝ち取ったというものだ。
一見、自業自得にも思えるこの事件で、これほど多額の賠償金が認められたのだから、裁判を戦う上では当然そこに、弁護士の見事な論法があったはずだ。陪審員のハートに訴えかけるアピール方法も、知りつくしていたに違いない。
つまり、まず、客観的事実を徹底的に洗い出し、ピックアップして、
それらを一本の線でつなぎ、
それらを合わ考えれば、マックが賠償金○○ドルを支払う事が妥当だ、という結論を導き出していたわけだ。
ところがこの時、胡散臭そうな弁護士が陪審員に対し語った場合には、説得力に欠ける事となる。
それを、テレビでもお馴染みの高感度の高い弁護士が、よどみなく熱弁すれば、とても説得力があるに違いない。たとえ、うそを言っていたとしても、本当のように思えてくる。
そんな彼らを面接試験に呼んだら、とても上手い自己アピールをするだろう。
犯罪を起こした場合でも、雇った弁護士次第で、無罪放免になる事もあれば、実刑○○年になる事もある。これは、話す内容、アピールの仕方次第で、人生が変わるという事を意味する。
これを面接にあてはめると、どういう事になるのか。
面接の自己アピールの際に話すスキルや職歴は、プレゼンの仕方、話し方次第で、どうにでもなるという事だ。
自分をより魅力的に語る方法は、いくらでもある。自分をより魅力的に、アピールする方法もいくらでもある。一方、新たに資格を取得しようと思えば数年かかる。努力しても、合格しない場合もあるだろう。それよりも、現状の自分をいかに上手く、アピールして語るか、いかに魅力的な自分に見せるか、という事の方が重要なのだ。
そして、その答えを見つけだす事は、マックコーヒー訴訟で巨額の賠償金を得るよりは、はるかに容易いだろう。何故なら、この裁判では僅か1ドル程度の物が286万ドルに化けたのだから。
ただ、この事件には、後日談があるようだ。
>>「マックコーヒー訴訟」は神話か?筆者は、マスコミは殆ど報道していないが、実際は下記の通りであったと述べている。
1.老婦人のやけどの症状は、たいへんな重傷であった。
2.熱すぎるコーヒーに対して十年間に七百件を超えるクレームがあったにもかかわらず、マックは放置していた。
3.賠償金は最終的には大幅に減額された額で支払われた。
裁判で、「十年間に七百件を超えるクレームがあったにもかかわらず、マックは放置していた」という点をついている事は、非常に重要なポイントだ。陪審は、そんな怠慢な会社には、懲罰的な制裁を加える判決を出さざるを得ない、と思うだろうからだ。
面接時や履歴書での自己アピールの際も、「必然的に採用すべきだ。そうする事が合理性がある。」と、面接官に思わせるロジックをつくりあげる事が重要である。
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また、最近は、米スターバックスでも、コーヒーのやけどに関する裁判があったようだ。
>>コーヒーを足にかけられ賠償30万ドルは過剰 NY最高裁 (2006年08月18日 17時03分 世界ビックリニュース)[ニューヨーク 16日 ロイター] スターバックスで従業員から誤って熱いコーヒーをかけられ、足に火傷を負ったニューヨークの女性弁護士が、同社に損害賠償を求めて起こした裁判で、いったんはスターバックスに30万ドル(約3480万円)の賠償を支払う評決が下された。しかし最高裁判所は賠償額を減額するよう命じる判決を下した。